私が運営している高子屋では、4月から討論会をスタートしている。90分の学習時間の中で10~15分程度一つのテーマについて話し合っている。まだ2回しか行っていないが、話し合いってとても面白く、大切だなって感じているところだ。今までの2回についてここで少し触れよう。
第1回目の討論会のテーマは「話し合いで決まらない場合はどうする?」だ。「多数決で決める」や「自分の意見を通す」、逆に「自分の意見を言わずに人にゆずる」などの意見があった。私が「多数決だと少数意見は消えちゃうけど、それでいいかな。少数側になったら我慢すればいいのかな」と尋ねてみた。すると、その時に話し合いの司会役をやってくれていた中学生の男の子が「投票数の割合に合わせてルーレットを作って、そのルーレットで決めたらいいんじゃない?」というとても公平で面白い意見を言った。まさに世の中でいう衆議院議員選挙の比例代表制と同じアイデアだ。比例代表制では、選挙で得た表の数に応じて、当選議員の数を割り振っている。その男の子の意見によると、自分一人しか賛成する人がいなくても、30人程度のクラスであれば、ルーレットを回して自分の意見になる確率は約3%。多数決で消えてしまえば0%だから、少ないけど納得感はある。一番数の多い意見になったとしても、それが全体の40%だとしたら、ルーレットで選ばれる確率はそのまま40%。おぉ…。今までは消えていた自分の意見が最後まで分からないとなると、希望をもって話し合いや集計にも取り組めそうだ。少しでも割合を増やすために、自分の主張を通そうと意見をたくさん言う子もでてくるだろう。
その司会もしれくれた男の子は、話し合いの最後に「まぁでも結局は、先生の指示に従うように!」とユーモアをもって討論会を締めてくれた。今後どのように成長していくのか、とても楽しみな人材だ♪
第2回目の討論会のテーマは「スマホを学校に持って行ってもいいのか?」だ。話し合いをすると、「勉強に集中できない」や「遊んでしまう」、「他の人が触っていても気になる」などの持ってきてはいけない理由が数多く出た。一番説得力があったと感じたのは「そもそもスマホを持っていない人からすると、羨ましく感じてしまう」という意見だ。学校は“公教育”といって、「みんなが平等に教育を受けること」に重きを置いている。だから、タブレットのように“一人一台”という“平等性”を保証している。スマホがOKなら、持っているor持っていないで平等性を欠いてしまう。そこに問題点を発見した素晴らしい意見だ。討論会には私ともう一人大人がいたのだが、討論会で意見を戦わせるという意味でも、「持ってきていい」側の意見を言い、話し合いの活性化を図った。例えば「自由を学校に入れることで、自由と責任を勉強できるので、スマホを持ってくるかは自由でいいのではない?」と。
2回目の討論会だったこともあり、何回も意見を言う子がいて、とても楽しい時間になった。そして、その中で反省点も生まれた。「スマホを学校に持って行ってもいいのか?」というテーマでは、条件・ルールを設定することも必要だと思った。そもそも「使えるのは10分放課のみとする」や「使わない時間の保管場所」などの設定だ。条件・ルールによっては、「それなら学校に持って行く意味はないから必要ない」や「それでも息抜きができるし、お家の人と連絡が取れる」など、更にリアルに踏み込んだ意見も出てくるだろう。
次の討論会は「知らない人が多いところで過ごすには、どんな力が必要か?」にしようかな。中学受験をしたり、中学校を卒業して地元を離れたりした場合、必要になってくる力について“今のうちから”考えることが大切。『逆算力』って大事でしょ。「将来のこの時にこうありたいから、それまでにどんな歩みをするのか」ってね。
思い起こせば、私は小学生の時、話し合い活動がとっても大好きだった。国語や道徳、学活の時間に自分の意見を言うのが好きで、何となく自分の意見が人に影響を与えているんじゃないかなって思えるのも好きだった。そして、人の意見を聞くのも好きだった。だから自分の意見が変わることも多かった。自分の意見が変わることって素敵だと思う。話し合い活動を通して自分の考えがより磨かれている証拠だ。自分の意見が結局変わらなくても、それはそれでいい。他の友達の意見にちゃんと耳を傾けていれば新しい視点も生まれるから、意見が変わらなかったなりに成長がある。
学校で話し合い活動してる?さっきあげた国語や道徳、学活などのような“答えが一つじゃない教科”こそ、話し合いで自分を成長させるチャンスだと心得てほしいな♪



コメント
話し合いの目的に応じて、
ディスカッション、ディベート、ブレインストーミングなど、さまざまな方法を使うとより効果的になりそうですね。
そのために、自分がまず出来るようになりたいです。
「ルーレット方式」が生まれたのは、まさにブレインストーミング的な話し合いの中で生まれた素敵なアイデアだと思います。
おすぎさん、投稿ありがとうございます。
HPのシステムの改善、しばしお待ちください。