稲盛和夫さんから“生き方”を学ぶ

本の紹介

 私は今、とても素敵な本を読んでいる。稲盛和夫さん著『生き方』というベストセラー本を読んでいる。稲盛和夫さんと言えば、ビジネス界で知らない人はいないというくらいの偉人だ。「京セラ」という素材や半導体などを中心に様々な製品を作っている会社の創業者だ。大阪ドームが“京セラドーム大阪”と命名されていることからも、京セラという会社がいかに一流企業であるか分かるはずだ。また、日本のケータイ3大キャリアの一つauを運営するKDDIの創業者でもある。そんな稲盛さんが著したこの本は“人生の教科書”と言ってもいいほど、稲盛さんが人生で経験し学んできた教訓が書かれている。まさに“生き方”を示してくれている。この本の中から、特に2つのことについてピックアップしたいと思う。

1.人生の目的
 稲盛さんは、人生の目的は「心を高めること」だと言っている。これは自己を成長させ、精神的に成長することを意味している。人生100年と言われる時代だが、自分の最期を迎える時、あの世に持って行けるものはたった一つ“魂”だけであるという。「お金もさまざまな財産も、親友も持って行くことはできない。だから唯一持って行ける“魂”だけは生きている間にしっかり磨こう」と教えてくれている。自分が生まれてきた時に真っ白だった魂を、生涯かけて少しでも磨くことだ。

 私はこの考えを聞いた時に、確かにそうだと感じ、自分の人生の目的をしっかり理解することで地に足をつけて生きていけるような、不思議な安心感と自信が生まれた。正直あの世なんて想像もできない。でもこの世に生を受けた時、私は“悲しみ”や“喜び”を特に感じなかった(みんなそうだろう)。それと同様に、魂がこの世を旅立つ時も(状況によるだろうが)、私たちが想像する”悲しみ”はないような気がする。最期を客観視できないからである。しかし、その時の“魂”は永遠(という表現が合っていない気もするが…)であるような気がする。だから、そんな唯一あの世に持って行ける“魂”だけは、しっかり磨いていきたいと思う。

2.正しく生きる
 稲盛さんはこの本で「正しく生きてきたこと、ただそれだけだ」と自分の人生を振り返っている。それは資本主義社会の一経営者という枠を超えた、“人として”の部分を大切にしてきた稲盛さんの“生き方”をまさに表している言葉だろう。人生には選択を迫られる場面が山のようにある。人は1日に30,000回以上の選択をしているという研究もある。ほとんどの選択は取るに足らないものだが、時に自分の脳をフル稼働させないと選べないような選択肢もある。そんな時、いつも「どちらが生き方として正しいだろうか?」と自分の心に聞いて決めてきたという。ただそれだけらしい。つまり、どちらが自分にとって正しいか、誠実であるか。小学校の道徳の授業で取り扱う価値観。協力する、人のことを大切にする、自分勝手にならない、素直でいる…。この繰り返しをする。でももちろん人間。自分一人でやれることなんて限界がある。だから人を頼ればいいし、間違えばちゃんと謝る。そういうことを“丁寧に”一つ一つ積み重ねていった結果、自然と前に進むことができたのだそう。

 みんなも正しく生きていないと、後ろめたい気持ちになったり、心がモヤモヤしてしまったりしたことがあるだろう。嘘をつけば「バレちゃうかな」とか「悪いことしちゃったよな」と思ったりするし、人が嫌がることをして、その人から嫌われて独りぼっちになってしまったり。私も先生時代、よく子どもたちに言ったものだ。「正しく生きていたら堂々とできるよ。正しく生きていないと、必ずあなたの行動が制限されるようになる。だからみんなには、正しく堂々と過ごす人になってほしい」と。

 この本は稲盛さんが実際に体験したことに基づいて書かれている本だ。「chatGPT(生成AI)」に聞いても正しい生き方は示してくれるかもしれないが、稲盛さんのエピソードには“熱”がある。“温かみ”がある。今回はこの2つしか紹介することができなかったが、まだまだ素敵な“人生哲学”がエピソードと共に紹介されている本だ。小学生には少し難しいかもしれないが、中学生~高校生なら楽しめる1冊だと思う。自分の人生をより豊かにするために、手に取ってみてはいかがだろうか♪

コメント

タイトルとURLをコピーしました