あなたは「メタ認知」という言葉を知っているだろうか。簡単に言うと「自分を客観的に捉えること」だ。自分を外側から見つめることで、自分自身をコントロールできたり、冷静な判断や行動をすることができたりするようになる。メタ認知能力が高い人の特徴はいくつもある。
①人間関係が良好である
メタ認知ができると、自分が今相手とどんな関係でいるか、関係が良くなっているのか、もし悪くなっているとしたらそれはなぜかと、自分の現在地を捉えることができるので、それを次に生かすことができる。ゆえに、人間関係がよりよくなる可能性が高い。
②冷静な判断ができる
熱くなって冷静でいられなくなるのは、誰にでも起こりうることだが、メタ認知ができると自分にアドバイスをくれるもう一人がいるようなものなので、心の中で自分の感情をコントロールすることができる。
③活力がある
自分を俯瞰して見ることができるということは、常に目に映るものだけを捉えているわけではなく、全体を捉えることができるので、将来への見通しがもてて、そこに向かって強いエネルギーをもっている。
どうだろう。メタ認知。自分を客観視できる力。生きる上でとても大切な力だと感じるよね。頭の中にもう一人の自分がいて、相談しながら解決しているんだから。そりゃ成長のスピードも倍速だよね。
私が今まで出会ってきた多くの小学生の子どもたちでも、友達同士でトラブルが多い子は、メタ認知能力が低かったように感じる。よくあるのが「相手がわるい」という言葉だ。通り魔的に暴力を振るわれたり、見知らぬ人に暴言を吐かれたりということを除けば、「100対0で相手が完全に悪い」なんてことはない。人間関係というのはお互いが出会ってきてからの“歴史そのもの”なわけだから、今までの一つ一つの自分の行動に責任を持たなければいけない。「相手がわるい!自分が直すところはない!」という言葉は、「自分は自分を見つめることができません!」と言っているようにしか聞こえない。
教師をしていた頃は子どもたちの仲裁役として、双方の話を聞いて、ケンカの経緯やその時々で思っていたことなどを整理して、お互いのいけなかったことを振り返る機会にし、未来につなげようとしていた。
クラスにはよく問題を起こしてしまう子はいるものだ。教室とはいえ、世の中の縮図であって、トラブルがないなんてことはない。でも、そういう問題を起こしてしまう子に対してでも、うまく関わり優しい声をかけてくれる子もいる。自分にとって嫌な相手にも成長を願いつつ、とにかく自分ができることは、自分をより成長させること。もし、上手く関われる子の言動に未来の自分へのヒントがあるのなら、参考にしてみるのもいいかもしれないね。
学校には「校訓」や「学年目標」がある。「思いやり」や「協力」などの類だ。その中に「素直」という言葉がある。素直というのは、周りからの言葉に耳を傾け、受け入れることだ。受け入れると言っても、そのまま受け取るのではなく、自分の考えと混ぜ合わせて取り入れるという意味だ。「素直」という能力は、とっても尊い力だと思う。この「メタ認知」の話だけすると、「メタ認知が高い人は成長します。そうでない人はあまり成長しません」となってしまい、身も蓋もない話になる。そうではなくて、メタ認知を「もう一人の相談役」と言い換えることができるなら、別に自分の外側の“他人”でもいいわけである。他人からの正しい意見を聞き入れる「素直さ」は、自分を成長させることができるとても重要なキーワードだ。自分のために真剣に言ってくれている人の言葉や思いに、しっかり向き合える人になってほしい。その言葉はあなたを客観的に捉えた言葉なわけだから。
もちろん、他人が自分に対して言っていることが全て正しいわけではない。だからこそ、あなたも常に考えて、言葉を受け取り、自分の中で咀嚼する癖をもつことだ。
ちなみに。ビジネス用語に「メンター」という言葉がある。意味は「指導者」や「助言者」「相談者」だが、今回の「メタ認知」とセットで覚えておくのもアリかもしれない♪



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