林間学校から

学校

 小学5年生そして中学2年生で行くことが多い「林間学校」。小学校の林間学校では、“お家の人がいない人生初のお泊り”の人が一定数いる。だから、不安な思いをもって臨む人も多い。中学生ならもうそれなりに心も成長しているし、小学校で1回目の林間学校そして修学旅行も経験しているから、小学生の頃にもっていた不安はそんなにないだろう。もちろん、中学生は中学生で別の不安というものがあるのだろうが…。

 もう多くの学校では林間学校が終わっていることだろう。さて、そんなあなたに聞きたい。林間学校では何を学んだのだろう。協力の大切さ?仲間の存在?時間を守ることの重要性?自然の偉大さや現代の生活の便利さのありがた味などといったところだろうか。

 私は、小学校の教師をしていたころ、林間学校を5回ほど引率した経験がある。最後に林間学校を引率した時は学年主任をしていたので、準備や計画の中心を担った。そこで“オリジナルイベント”を考えた。それは『ミッション・インポッシブル』。どこかの映画のタイトルを思いっきり使っているのだが、内容はこの言葉の意味通り『不可能な任務』だ。1項目できると1~5pt与えるミッションがいくつもあり、すべてのミッションをクリアしたら100ptで、どれだけ100ptに近づけられるかという内容だ。ミッションは「人の話を聞く時はうなずいて聞く」とか「施設の人に大きな声であいさつをする」とか「消灯から起床まで必要のない話はしない」などだ。できていないことを“後から”言われるのはあまり嬉しくないことだよね。注意されるとそのあとテンションも下がり、次の活動にも支障をきたす。だから、初めに守ってほしいことを伝えておくミッション。子どもたちはミッションの表を見ながら、前もって知ることで「何に気をつけたらいいのか」意識して取り組むことができていた。今の学校では、ルーブリックといって「学習目標の達成度を判断するための評価基準」を前もって子どもたちに伝えておくという方法が結構導入されている。基準を渡し、後は自分で考えるながら自己調整するという“個別最適な学び”を進めるための方法でもある。もし、今後あなたが林間学校をより“張り”のあるものにしたいのであれば、この「ルーブリック法を活用したゲーム」を提案してみてもいいかもしれない。中学生なら自分たちで運営することもできるだろう(できる姿が容易に想像できる)。

 私は当時のその林間学校で、“目標をもつことの大切さ”を学んだ。そして、その目標を“具体化”することで行動に移せることも学んだ。児童・生徒ではなく教師という立場ではあるが、これは誰にとっても言えることであると思う。

 そう言えば、見通しがもてるとどんどん自主的に進めていこうとする子どもたちの姿にも関心したものだ。ミッションの中に「しおりに書いていることを先生に聞かない」というものがあった。子どもたちはついつい頼れそうな人に頼ってしまう。もちろんタイミングによっては全然聞いてくれていい。ただ、“頼らない”と決めると案外できるもので、前もって自分でしおりを読み込んで頭でイメージしている状態で林間学校に臨んだ方が、絶対に楽しいことは間違いない。それは修学旅行もそうだし、その他の行事でも同じ。毎時間の授業でも言えることかもしれない。そうやって林間学校で学んだことを分析・分解していくと、めちゃめちゃ自分の“日常生活”をレベルアップするカギがあることに気づく。ぜひ、今小学5年生そして中学2年生の林間学校が終わったばかりのキミ!このタイミングで一皮剥けようじゃないか♪

 最後に。そんな素敵な思い出が残る林間学校であるが、活動の後に必ずやってくる「掃除」には大きな課題が残った。教師として落ちている道具や袋などを見つけては「これ誰の?」と子どもたちに聞く。すると子どもたちからは「僕のじゃない」「私は知らない」という返事が多数返ってきた。自分のものでなくても、「活動をした共同体」として、落ちている/片付いていないものに対して“向き合う”心が大切だと感じた。あなたは、そういう片付けの時に、自分以外のものがあっても、「これ誰の?」と“片付けを一歩前に進める”ことができる人だろうか。それとも、無視をして“片付けを進められない”人だろうか。この頃、世の中にはびこる自分のことしか考えていない人たちを“勘違い自分ファースト”と呼ぶことができようか。そんな風になってはいけない。道徳心も合わせて日頃から見直していこう。
 行事から日常へ日常で自分を鍛えて行事へ。そのサイクルの波に乗り、人生をサーフィンにように楽しんでいくあなたであってほしいと切に願う。

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