みんなは『早起きは三文の徳』ということわざを聞いたことがあるだろうし、だいたいの意味を分かっていると思う。改めて言うが、これは早朝の時間を有効に使うことで、「身体の健康」「精神の健康」そして「時間や機会の効率的な利用」につながるという考えを表現している。このことわざは、日本の古典文学の「枕草子」に由来していると言われている。枕草子は1001年には完成したと言われているから、1000年以上の時を経ても残る大切な”格言”なのだ。
そうなってくると、もう“説”などではなく、人間にとって早起きをするということは、“真理”(つまり事実)と言えるのだろうが、園児から小・中学生、高校生、大学生と、(ひとくくりにはできないが)若者の多くは、早起きをするのが苦手だという印象がある。かく言う私も若い頃はその例外ではなかった。小学校から高校生までは、親に朝起こしてもらうことがほとんどだったし、大学生で一人暮らしをしていた頃は、大学の授業に何度も遅刻をしていたものだ。「大学生になってまで…」と考えると本当に情けない話だ。でも、逆に「小学生の頃から自分で起きているよ」という人も結構な割合でいる。
朝自分で起きられなかった私が、起きられるようになったワケ。そこに焦点を当ててみたい。
『必要性』そして『効率性』。これに尽きる。
朝という時間は、ほとんどの人が睡眠をとった後にやってくる時間帯だ。つまり、身体も頭(脳)も休憩がとれており、ほとんど疲れていない状態だ。朝は働くのに一番いいタイミングなのだ。「朝活」という言葉があるように、朝に活動をすると自分にとって一番効果を得ることができる。私は教員をしていた時に、朝の6時半ごろから学校で働いていた(ブラック企業ですね)。次に学校に来る先生は早くても7時ごろで、30分程度は一人だけで仕事ができる時間になる。一人だけで静かな環境の中、朝の全く疲れていない元気な頭を使って働くのは、本当に効率が良かったと思う。だから、私は夕方はできるだけ早く帰り、あえて次の日の朝にやることを残しておいた。夕方の疲れた状態で仕事をしてもあまりはかどらないし、朝の良さを知っているから朝に仕事をやってしまう。逆に”朝起きない”という選択肢が選べなかったと言うこともできるだろう。だって朝ちゃんと早起きをしなければ、次の日の授業がままならず、子どもたちに多大な迷惑をかけてしまう。そしてそれは、自分にとってもマイナスになることを意味する。早く起きる良さを実感し、自分にとって必要性を感じるのであれば、早起きはできる。早起きが苦手な人は、まず一度やってみて「確かにそうだなぁ」と感じることだ。その代わり、ちゃんと睡眠時間を確保することだけはお忘れなく☆
SHOWROOMという会社を立ち上げた前田裕二さんという人がいる。彼の自伝&自己啓発の本「人生の勝算」という本を以前読んだことがある。貧しかった幼少期(小学校低学年)に、駅前でギターの弾き語りをしてお金をもらっていた話をすごく鮮明に覚えている。自分の境遇を言い訳にせず、圧倒的な行動力をもって立ち向かう姿には、心が揺さぶられた。そんな前田さんが仕事で海外赴任になった時の話がある。海外赴任でアメリカで働くことになったのだが、「日本人でも仕事でアメリカ人に負けないぞ」という思いをもち、まずはとにかく仕事に慣れるために準備を大切にして、圧倒的な努力の末に、その会社での仕事の成績がトップになったそうだ。その前田さんがやっていたことこそが「朝活」だ。朝に活動することは本当にいい。夜にダラダラ過ごしてしまうのは、夜の脳が疲れていて正しい判断がしにくい状態であるということが理由だ。リラックスすることも大切だし、ダラダラする時間があってもいいとは思う。でもだ。現状に満足していなかったり、今までの時間の使い方に後悔があったり、もっと向上したいという気持ちがあるのであれば、ぜひ朝活をスタートしてみてはいかがだろうか。
ちなみに三文の徳の「三文」。江戸時代に使われていた金貨・銀貨・銭貨。その中でも一文銭は最低の貨幣だった。つまり、三文とは「わずかな」という意味なのだ。当然1日の早起きだけではわずかなプラスにしかならないかもしれない。でも、それが積もり積もって、大きな力としてあなたの人生を豊かにするだろう。まずはやってみること。そして行動にうつすために“必要性”をもたせることだ。朝にやらなければいけないという状況を設定する。いい緊張感があって刺激的になるんじゃないかなぁ?



コメント