昨日(9月30日)、名古屋で行われた「子ども・若者未来会議」というものに参加した。NPO法人(利益を目的とせず社会貢献をする団体)の代表の方が取り組んでいる『子ども・若者の意見が反映される社会の実現』活動のお話と、高校生と大学生がグループをつくって、自分たちが身近に感じている社会問題について、自分たちにできることを夏休みに話し合い、その話し合いの成果をまとめ、報告するという会だ。
はじめのNPO法人の代表の方の口から、『こども家庭庁』という言葉が出てきた。みんなは「こども家庭庁」という言葉を耳にしたことはあるだろうか。こども家庭庁は、“子どもが中心にいる社会”を実現するために、子どもの視点に立って意見を聴き、子どもにとって一番の利益を考え、“子ども”と“家庭”を支援し、“こどもの権利”を守るための子ども政策に強力なリーダーシップをもって取り組む政府の機関である。2023年4月1日に発足したので、本当に新しい組織である。これから国や都道府県、市区町村は、「こども基本法」という法律の内容に沿って、こどもや若者に関する取組を進めていく。子どもに関する取組を「こども施策」といい、例えば、子どもの心や身体の成長をサポートするために、子どもたちの居場所をつくったり、いじめに苦しんでいる子のためにできる対策をしたりする。他にも、子育てをする人へのサポートも、このこども家庭庁が担うことになる。
この「子ども家庭庁」ができた時代の流れについて話をしよう。国連で1989年に採択された「子どもの権利条約」を、日本は5年後の1994年に批准している。その中には大きく『4つの原則』がある。
・子どもは、差別されない権利をもっている
・子どもは、最善の利益を受ける権利をもっている
・子どもは、命が守られ十分に成長することができる権利をもっている
・子どもは、意見を表明し、社会に参加する権利をもっている
しかし特にこの4つ目の権利について。今、子ども・若者の声(意見)が通りにくい社会的構造になっていることをみんなは理解しているだろうか。例えば選挙。日本は高齢化が進んでいることは知っているだろう。ちなみに2019年の日本の高齢者(65歳以上)の割合は28.4%だ。2040年には35%に届くと言われている。もっと驚きなのは、1950年(今から73年前)はたったの4.9%だったという事実。この割合が示すように、高齢化が進むと、子ども・若者の社会における割合が減るので、子ども・若者の意見が通りにくい構造になることが分かる。選挙は、衆議院の場合、小選挙区と比例代表が並立している制度であることは知っていることだろう。ちなみに、一般的に「総選挙」と言うと衆議院議員選挙を指し、「通常選挙」と言うと参議院議員選挙を指す。知っていたかい?また、先ほどの衆議院議員総選挙が小選挙区比例代表並立制なのに対し、参議院議員選挙はちがうのも知っていたかい?まぁ、話が逸れてしまうので、余計な話はこれくらいで(さぁ勉強だっ!)。
ただでさえ、人口全体に対する若者の割合が減っているにもかかわらず、さらに若者の投票率が低い。となると、割合の高い高齢者の願いが政治に反映されやすいことになる。この構造が理解できるだろうか?
例に挙げるとしよう。あなたが政治家を志したとしたら、「これをやります!」というマニュフェスト(公約)を掲げることになる。割合の少ない若者向けのマニュフェストを掲げるよりも、当然、投票率が高い高齢者にとって”うま味”のあるマニュフェストを掲げる方が、多くの票をゲットできる。だから、立候補者は、高齢者に寄り添った政策を掲げることになり、それが高齢者向けの世の中をつくることにつながる。。
こんな世の中で、子ども・若者の意見を反映させるためにも、「こども家庭庁」は存在していくのだ。こどもや若者は、これまで「対象」であった。どういうことかと言うと、「子どもや若者にどうしてあげたらよいのか?」と、大人が主体になって考えていたのである。しかし、これからの時代は、若者が「主体」となって、「今の状況を変えるために、こうしていきたい」と自らが考え、行動していく立場になっていく。その必要がある。大人はその環境を十分整える責任があり、この「こども家庭庁」がその大切な役割を最前線で担うのだ。
これから、子どもや若者が意見を言えるようになってくると、それはとてもよいことであるが、その分、しっかりと”世の中”について学んでいく必要がありそうだね。そんな若者たちの意見が「子ども・若者未来会議」ではどんな感じだったのか。次回に続く…。



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