レバレッジを利かせる

生き方

 みんなは小学生の時に理科の授業で「てこ」の学習をしたと思う。中学校でも理科の「物理」の学習としてより詳しく学ぶ。「弱い力で強い力を生み出す」という原理で、実際に理科の実験では重いモノを弱い力で動かしただろう。身の回りで普段よく使うハサミなども、てこの原理で紙などを簡単に切ることができるものだ。

 この「てこの原理」。英語に訳すと「レバレッジ」という。今日は”大人の世界の”「てこの原理」について話をしようと思う。

 てこは先に述べたように、その法則から「自分では動かせない重いものを持ち上げることが可能」になる。作用点での力が、力点の力の何倍にもなるからである。金融きんゆう(お金をあつかう仕事)の世界で「レバレッジ」というと、『少しのお金を保証金として預けることによって、何倍ものお金を借りて使うことができる仕組み』を指す。例えば、10万円のお金を用意するだけで、200万円のお金を使うことができるのである。もちろん、そのお金はもらったわけではないので、ちゃんとその200万円を上手く運用しなければ減っていくし、それは自分の借金になってしまう。ただ、自分の中で成功する道が確かに見えているのに、“お金が集められないから”という理由で行動できないということにはならないのである。これは新しく事業を始める人=起業家にとって、とてもありがたいシステムである。

 例を挙げよう。あなたが将来飲食店を経営したいと思っているとする。飲食店を経営するためには、自分のうでみがきつつ、お店の開業資金も貯めないといけない。店を開業するための1000万円を貯めるために、1年で100万円貯金すると、10年間かかる。それまでに料理の腕も向上するし、修行した店でそれなりの経験を積むこともできる。しかし、資金を集めるには「自分で貯める」より、お金を借りる方が断然早い。銀行などの金融機関で借りるのが一般的だが、日本政策金融公庫が行っている新規開業資金では、最大7000万円近くのお金を借り入れることができる(一度にではないが)。

 さて、あなたならどうする?10年間経験を積みながら自分で資金を貯める?それとも、すぐに借りて、1000万円借金をして、店を経営しながら借りたお金を返済していく?成功するお店であるのならば、こうやって自分以外の力を借りつつ、早く開業するという行動に移した方が返済は早く終わる。自分でお店をもつということは、雇われる立場とちがって、経営状況さえよければ年間200万円ずつ返済することだって可能だ。そうすると、5年で1000万円は返済完了し、その後は自分(お店)のお金として使うことができるのである。だから、「借金をする」ということは、ビジョンをもってスピーディーに行動したい人にとっては、ごくごく“当たり前のこと”なのだ。

 レバレッジではないが、お金を借りるということについて、違う例を挙げてみよう。あなたが大学に進みたいと思っているとする。しかし、自分のお家は経済的に大学までは進学させられない状況。日本の大学はアメリカほどではないにせよ、決して安くはない学費がかかる。でも、奨学金しょうがくきん制度や金融機関が行っている教育ローンを活用すれば、学費の全てを準備しなくても進学することが可能となる。

 お金を借りることを、「悪」だと思ってしまう考え方が世の中にはある。でも、本当にそうだろうか。もちろん借りたものだから、返済する必要はある。でも、自分の可能性を広げる仕組みでもあるし、とにかくすぐに行動に移すことができる。住宅ローンに関してはその制度が金融機関にとって旨味うまみのある商品であることから、活用することに賛否両論さんぴりょうろんはあるが、「マイホームに住みたい」という願いがある人にとって、それをすぐに叶えることができるわけだから、何千万円も貯めるのを待つ必要がなくなる。アパート代がかかれば、それだけ無くてもよい出費をするわけだから、それまでに借金のメリット・デメリットについてしっかり勉強して、必要であると納得しながら活用できるといい。

 少し話がズレるが、あなたが今、人のために何かめちゃめちゃ頑張っているとしよう。クラスのために働いているとか、行事のために協力しているとか、チームのために必死に練習しているとか。これはお金ではないのだけど、もしあなたが人のために一生懸命頑張っていたとしたら、それを知っている(その頑張りから恩恵を受ける)人たちからの“応援”“感謝”といったエネルギーをもらうことができる。わたしはこれを『心のレバレッジ』と呼びたい。

 自分の可能性を最大限発揮できる人は、世の中のさまざまなレバレッジを利かせているのかもしれない。物事の本質を見抜き、そこから活用していく。そんな人になってほしい。あなたの可能性はあなたが思っているより、はるかに大きいだろうからね☆

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