明けましておめでとうございます。2026年もどうぞよろしくお願いします。さて、今年の1発目は、偉人の紹介といきましょう!紹介する人は「江副浩正(えぞえ・ひろまさ)1936~2013」さん。
ここにあるデータがある。日本最高学府と言われる東京大学。最新(2025年度)の就職先のランキングだ。一度見てみよう。
| 1位 | 東京大学(教職・研究職) | 6位 | 三菱商事(商社) |
| 2位 | アクセンチュア(コンサル) | 7位 | 三井物産(商社) |
| 3位 | 野村総合研究所 | 8位 | 理化学研究所 |
| 4位 | EYストラテジー(コンサル) | 9位 | PwC(コンサル) |
| 5位 | ソニー | 10位 | 東京大学医学部付属病院 |
東京大学の最近の就職先は、外資系(海外に本社がある日本企業)・コンサルティング(経営支援)企業、商社、金融、大手メーカーなどがとても人気であることが分かる。江副さんが当時大学生(東京大学)だった1950年代後半は、就職と言えば「コネ(人とのつながり)」で決まることが多かった。「大学の教授が口効きをしてくれて、大手メーカーに入ることができた」といった感じで、就職するためにはそういった人との関係づくりをちゃんとしておかないと“将来安泰”と言われる会社には就職できなかったのである。今のように無限の可能性を秘めた就職活動ではなかったということだ。今のは、たった“就職”に限定した一つの話。進学(特に大学)や就職・転職のみならず、住む家なども、「自分で選べない」「本当に少ない情報の中から決めた」ってことがたくさんあったんだよね。その「おかしさ」に気づいた人こそが、江副浩正さんなんだ。
江副さんは、『リクルート』という会社をつくった。リクルートと言われてもピンと来ない人もいるかもしれないね。「インディード(求人情報)」「スーモ(住宅情報)」「じゃらん(宿泊先情報)」「ホットペッパー(飲食店情報)」「カーセンサー(中古車情報)」「スタディサプリ(学習支援)」…これらの会社の名前をテレビやYouTubeのCMなどで見たことがある人は多いのではないだろうか。
彼は、“ただの会社の社長”ではない。彼がやりたかったことは、人が「自分で人生をえらべるようにすること」だった。江副さんは、ある時こう考えた。「知らないことは、えらべない。だから、情報さえあれば、人はもっと自由になれる」と。そこで江副さんは、たくさんの「情報」を集めて本にした。どんな会社があるのか分かる本、どんな家があるのか分かる本、結婚について考えるための本…。今では当たり前だけど、当時はとても新しい考え方だったんだよ。さまざまな情報の中から選択することができるのって、江副さんはじめ、先人の方々の努力によって培われてきたことなんだよね。ありがたやm(_)m
江副さんは、リクルートという会社の中で共に働く人たちに、こう言う社長だった。「失敗してもいい。でも、自分の頭で考えて、決めてみよう!」まちがえてもいいから、自分で考える。それができる人は、だんだん「えらぶ力」が強くなっていく。学生向けの就職活動情報雑誌からスタートしたリクルートから、たくさんの新しい会社やチャレンジが生まれたのは、リクルートという会社にこんな風土・哲学があったからだろう。世の中にある不条理なこと(合理的でないこと)を探し、考え、向き合い続けた結果、会社としてどんどん成長していったんだね。
江副浩正さんは、私たちに大切なことを教えてくれている。それは「楽しんだもの勝ち」という考えだ。当時日本にはなかったものを生み出す「0を1にする」という活動は本当に大変なこと。現状に胡坐をかき、自分の権益を守ろうとする人に邪魔をされることなんて、江副さんの人生の中に何度あったことだろう。大企業の社長さんに会社の存在を「虚業(実体がなく胡散臭い仕事という皮肉)」だと否定(いじめ)されたり、まだ会社の規模が小さかった時に、大きな新聞社に仕事を奪われそうになったり…。晩年は大きな問題(リクルート事件)を起こし、会社をはなれることにもなった。でも、自分の“やりたいこと”に情熱を注いで、がむしゃらに、でも楽しみながら生きてきた人だったんだろうなと感じる。
これからの時代、肉体労働の多くは機械が代わりにやってくれるようになる。判断したり管理したりすることすら、その大部分をAIにとって代わられるようになる。人間に残される領域は「楽しむこと」だと、かの有名な実業家の堀江貴文さんも言っている。
『遊ぶように働き、働くように遊ぶ――』うん、教訓にしよう。
「と―っても楽しい42.195kmでしたっ」これはシドニーオリンピック女子マラソンで優勝した高橋尚子選手がレース後のインタビューで言った言葉だ。メジャーリーグで大活躍の大谷翔平さんもストイックに野球と向き合いながらも“楽しむこと”を最優先に考えている。だからこそあんな楽しそうに無邪気に笑い、いつまでも“野球小僧”でいられるんじゃないだろうか。
今回、江副浩正さんを知るにあたって「起業の天才!」大西康之著(新潮文庫)を読み、このブログでもいくつかの言葉を引用させてもらった。最後に一つ印象に残っている文があるので紹介する。
“起業の天才ぶりを発揮した江副浩正もまた、目一杯楽しんでいた。そのキラキラした「遊びっぷり」が「艱難辛苦(非常に困難な状況で、ひどくつらい目にあって苦しむこと)」に生きてきたおじさんたちの癇(かん)に障り、思わぬ嫉妬を買ってしまった。それが「リクルート事件」であったのではないだろうか。人生の終盤は意に沿わぬものだったに違いないが、それでも江副は天国でこういっているのではないだろうか。「と―っても楽しい起業人生でした!」”と。
人生、もっともっと楽しまんといかんわな~♪



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