「やりたいことで生きていく。」
なんて、今どきSNSや自己啓発本でしょっちゅう見かける言葉だ。でも、正直に言っちゃう。「残念ながら、やりたいこと“だけ”では食えない(生きていけない)!」と。
この現実を直視しないまま大人になってしまうと、社会に出てからきっと絶望する。めっちゃがっかりする。「好きで頑張ってるのに、なんで稼げないの?」「才能あるって言われたのに、評価されないの?」「夢がある人ほど成功するんじゃないの?そう思い続けて、いつの間にか“夢を憎む大人”になるのかもしれない。
だが、誤解してはいけない。やりたいことで生きていくのは不可能ではない。ただし、“やりたいことのまま”では食えないのだ。
「サッカーが好きです!」と言うだけじゃプロになれないよね。「絵が好き」「ゲームが好き」「人を助けたい」「子どもが好き」それぞれの気持ちは素晴らしいけど、世の中“気持ち”に給料を払ってはくれない。一度自分に問いてみたらいいと思う。「この技術を見にお金と時間を払ってまで人は見に来てくれるだろうか」と。“好き”というのはただのスタート地点であって、誰かにとっての“価値”に変えることでようやくお金になる。
どれだけ絵が上手くても、どれだけダンスがキレッキレでも、それが誰かの課題をどのように解決するのか言語化できないなら、ビジネスとしては成り立たない。本当にやりたいことで食っている人を観察してみると分かることがある。それは「やりたいこと×求められていること」になっていることだ。最初からやりたいことだけで食えている人なんていない。ほぼ全員が、
①求められていることを全力でやる。
②成果が出て信頼が生まれる。
③やりたい方向へ少しずつ舵を切る。
④なんか好きなことで食えている感じになっている。
つまり、「やりたい」からスタートするのではなく、「求められている」から入ることが大切なのだ。この順番を間違えると、たいてい地獄をみることになる。自分よりも才能がある人が想像を絶するような圧倒的な努力を毎日やっている。しかも明るく楽しく自然とやっている人も。そりゃあ勝負するとなるとなかなか難しいでしょ。
じゃあ、サッカー選手になりたい自分には、もう希望も何もないのか?と言われたら答えは「ノー」だ。プロサッカー選手になるだけであれば、才能が溢れていなくてもなることはできるかもしれない。でも世界的なトッププロになろうと思ったら難しいと言っているだけだ。学生時代に全力でやり続ければ、自分が向いているか向いていないかが分かるだろう。でも、それ(サッカー)ばかりやっていても怖い。サッカーをやりながらでも自己分析を徹底すること。ひたすらサッカーをするって言っても、プレーばかりに時間を費やすわけではない。自分で自分をふり返ったり、コーチやチームメイトなど周りの人からのフィードバックを受けたりと、考える時間があり、そこから自分がどのような人間なのか見えてくる。自分の“本質”に出会えるのは、何かに一生懸命努力した人に与えられる特権のようなものだ。
また、小学生から中学生、高校生、大学生、社会人と進んでいく中で、今まで知らなかった新しい世界を発見し、その中でも”自分が求められる”であろう、”力を発揮できる”であろう“居場所”を見つけられるといい。「夢」として熱中していたことが、現実として「趣味」に変わる瞬間というのは何とも寂しいものかもしれないが、「あぁこうやって趣味だけど、オレってやっぱサッカー好きだし、やれるだけ幸せだよなっ」って思う日も、豊かな人生なのだと思う。
今は中学生も部活動が地域移行となって、昔のように毎日強制的に全員が部活動を行っていない。だから自分のスケジュールを自分で決めることができ、時間の使い方の幅が広がった。それ自体は自由が増えてよいことなのかもしれないけど、さっきも言ったように大切なのは“考えて一生懸命過ごした時間”だ。そこから得られるビッグデータは必ず自分の人生に活きる!だから現実逃避せずに、自分の時間を大切に使おう。若いみんなへ愛をもってメッセージを送りたい。
『人生は全然甘くないから。でも、一生懸命生きていると、その先にめっちゃ楽しい人生が待っているよ♪』



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